7月8日から7月14日までという日程で、独立当初より、一つの目標としてた、デンマーク研修へ行ってきました。
デンマークといえば、H.J.ウェグナー , B.モーエンセン 、A.ヤコブセン、P.ケアホルム、そしてフィン・ユールといった、
巨匠を生み出したいわば聖地といった国。ついにその聖地に足を踏み入れる機会を作ることが出来ました。
しかも、今年はウェグナー、モーエンセンの生誕100年を記念する特別な年。
どうせ行くなら今年しかないという気持ちでしたが、仕事のスケジュール等の調整に難航し、
日程決定が一ヶ月前。すぐに航空券・ホテルを予約し、あれよ、あれよで出発の日を迎えました。
帰国し、1週間お休みを頂いた「しわ寄せ」で旅の思い出にふけることなく、慌しい日常の生活がスタートしておりますが、
ブログで少しずつ、研修記ということで思い出しながら綴っていこうと思います。
(文才がないので、写真日記のような感じになると思います。)
デンマーク研修一日目
7月8日、南から最大級の台風が近づく中、出発の朝を迎えました。
過去に出たことのないなんちゃら特別警報が発令されている模様。
そんな中、家族を残し、家を空けるという後ろめたい気持ちで一杯でしたが、
「楽しい旅行」ではなく「必死に学んでくる研修」という心構えで、浮ついた気持ちを押し殺し、
神妙に、「じゃ、行ってくる。家と、子供を頼んだ。。」と残し、家を出ました。
外は本当に台風が来るの?というくらいの穏やかな晴れ。
空港に着くころには神妙な気持ちもFarAway!
水色の機体がすがすがしいKLMでいざ、憧れの国へTakeOffです。
福岡発アムステルダム行 KL870 10:57 定刻より30分遅れて離陸。
青を貴重とした機内は思ってたより狭いし、クーラーがかなり効いてて寒い。
着く前に、腰が崩壊し、風邪ひいたなんて洒落にならん、と思いながら、
アムステルダムまで、11時間のフライトがスタート。
シベリア上空11582m。外気温ー60℃。窓には氷の結晶が。
ってか機内めっちゃ寒い。。予備で持ち込んでた長袖を着込み、青いブランケットにくるまりミノム
シ状態。
デンマーク上空。
腰が限界です。ここでおろして欲しい。
アムステルダムまであと1時間ちょい。
15:10(現地時間) オランダ アムステルダム スキポール空港着。
日本との時差は7時間なので日本は22:00。
あいにくの雨模様、気温16℃。肌寒い。
ピクトサインやフォントがかっこよく見やすい。
ひたすら「Transfer」目指してすすむ。
乗り継ぎの猶予は2時間弱。
初の海外の空港での乗り継ぎ。みな不安な面持ち。
空港内のスタバ。アアルトのゴールデンベルがずらりと並ぶ。
オランダとデンマークはシェンゲン協定加盟なので、入国審査はオランダで行い、デンマークの空港では必要ないとのこと。
入国審査はとりあえず、「サイトシーン!サイトシーン!」と「OK!OK!」の連呼で突破。
搭乗口前のベンチ。「西洋人は脚が長いったいね~。」なんて。
アムステルダムからコペンハーゲンまでもKLMです。
今度は国内線のローカル便くらいの大きさ。
いよいよデンマークへ降り立ちます。上空からは畑!緑!って感じの国。のどかな雰囲気です。
遠くの海上には風力発電の風車がたくさん見えます。オランダは雨でしたが、こちらはすごく天気良さそうです。
今回の旅でお世話になる、西南学院大学教員でデンマークに短期滞在中の齋藤さんと、
ウェグナーの椅子を製作しているPP Møbler社で働いている菊池倫子(さとこ)さんが、空港までお迎えに来ていただけるということで、
空港内は帰りに散策することにして、早足で出口へ向かいます。
しかし、落ち着いたフローリング張りの空港内は、ついつい足を止めてしまうほどおしゃれで洗練されてます。
サトコさんに鉄道・バス等に使えるゾーンチケットの購入を手伝ってもらってます。
クレジット社会なのでほとんどがクレジットカード決済でOK。この旅に備えて会社のカードを準備。
しかし、暗証番号を忘れ、買えません。。。この背中、相当焦ってます。
(※当日夜、ネットで調べて使えるようになりました)
コペンハーゲン中央駅からホテルまで徒歩10分くらい。
とりあえず、チェックインを済ませ、齋藤さん、サトコさんと、自己紹介も兼ねて食事に行くことにしました。
(※ 齋藤さん、サトコさんとはメールのやりとりのみで初対面です。笑)
サトコさんの案内でチボリ公園横の「A Hereford Beefstouw」ってお店へ。
お肉と、自社醸造のビールが自慢のお店。
かるーく食べて、のつもりが、
日本では深夜の時間帯にもかかわらず、けっこうがっつり食べてしまいました。。。
店内はウェグナーのCH36、モーエンセンのJ39がずらり。
数もすごいのですが、半屋外のようなテラス席でもガンガン使ってるということ、
店内の椅子もそうですが、ブランド物という感じではなく、あくまで生活の道具として、
座るためのツールとして、変に萎縮することなく、気兼ねなく使い込んでる感じがすごい!
雑。。というのとはまた違う。
なんだろう?うまく言い表せないけど、綺麗な椅子よりかっこいいんだよな~。
日本人の「染みのつかないものを選ぶ」というのとは根本的に違う。
こういう日本では「憧れの椅子」にあたるものが、日常のものとして
普段の生活に、ごく普通にあるという環境のなせる業なのかもしれないけど。
途中、トイレに行こうと、地下に降りてみると、、
そこは、CH20とCH29が。。。大量に。。。
圧巻。。。
ただ、並べ方、ばらっばら。この辺も意識の違いか。。。
もしかして雑なだけ?
デンマーク恐るべしです。
表情が硬いですが、初対面とは思えないほど、盛り上がりました。
sync-furnitureの独立までの流れ、仕事内容や、現在の3人が集まった経緯。
齋藤さん、サトコさんの活動内容やコペンにくることになったきっかけなど。
はたまた、デンマークという国とはどういう国なのか?日本人として感じることなど、
いろいろな話をしました。
明日からの日程に備え、22:00ころ解散。
22:00でもまだ明るい。。
観光客や地元の人々で賑わっています。
日本を出発して19時間。起床からだとほぼ24時間。
一日が長かった。
二日目は齋藤さんに同行して頂き、クランペンボー、ルイジアナ美術館を中心にまわります。
齋藤さんの活動内容はコチラ → Yasushi Saito Lab
サトコさんのブログはコチラ→凛・凛・凛