BeforeAfter
✔︎ 築60年の木造平屋のリノベーション
✔︎ 4DK→2LDK+UTILITY+ロフト
ーリノベーションのきっかけは「寂しさ」ー
祖母から受け継いだ築60年の平屋。受け継いだ当初の台所は、昔ながらの独立したI型キッチン。
壁付けでガラス戸があり、セミオープンなつくりだったが——
「当時は子どもも小さくて、台所に立っていると様子が見えないし、疎外感があってちょっと寂しかったんです」
そんな思いをきっかけに、暮らしに合わせたリノベーションを決意。
ー暮らしに合わせた間取りにー
間取りを考える上で意識したのは、家族構成・暮らし方・価値観に合っているかどうか。
南側には、リビング・ダイニング・キッチンを一体化して、明るく開放的な空間に。
北側には、冷蔵庫・勉強部屋・洗濯室・クローゼット・ロフトなど、生活感のあるものをまとめた“バックヤード”を設けた。
このバックヤードは、仕上げも少しラフにして、生活の変化に合わせてDIYでカスタマイズできる余白を持たせている。
コンセプトは“開放的で楽しくなるキッチン”
3つの和室(ROOM1〜3)をひとつにつなげ、3m × 9mのLDKを計画。
間口3mの細長い空間に、どんなキッチンが合うのか考えたとき——
I型やペニンシュラ型も検討したけれど、どれもしっくりこない。
「行き止まりができるのが嫌だったし、こっちからもあっちからも通れたらいいなって考えていたら…」
たどり着いたのは、ぐるっと一周できる“スクエアキッチン”。
ー家の中心にあるスクエアキッチンー
キッチンのサイズは、1,500mm × 1,300mm。
長辺にはシンクと食洗機、短辺にはコンロと食洗機の側面を配置。
食洗機の上はワークトップとして使えるため、「洗う → 切る → 加熱 → 配膳」と、調理の流れがぐるっとひと回り。
リズムの良い動線が生まれました。
「シンクに立っていてもコンロに手が届くくらいの距離感で、コンパクトだけどすごく使いやすいです」
ー家具のような佇まいにー
キッチンが家の中心にある間取りだからこそ、“キッチンっぽさ”をできるだけ無くしたデザインに。
4本脚で軽やかに見せ、天板にはモールテックスを採用し、金属感をおさえて、築60年の家に馴染むようにしている。
木部には、節や割れのあるブラックアッシュの無垢材を選択
「きれいすぎる木はあえて選びませんでした。タフで、暮らしに馴染んでいく素材にしたくて」
時間とともに味わいが増す、家具のような存在を目指した。
Before
△日のあたりの悪い北側に水屋を介した昔ながらの半独立型台所。
△ROOM1
△キッチンが独立しており、小さい子どもに目が行き届かないため、広い座敷(ROOM2)や日当たりのよい洋間(ROOM3)が全く活きずに次第に物置場と化していた
△玄関からキッチンまで続く長い廊下
廊下〜和室〜和室と襖や障子で仕切られる連続する部屋、日のあたりの悪い北側に水屋を介した半独立型台所、昔ながらの間取り。
独立したキッチンは小さな子どものいる家庭では、子どもの様子がわからず不向きで、目の行き届く範囲ないで済ませようとすると、広いお座敷(ROOM2)や日当たりのよい洋間(ROOM3)が全く活きずに次第に物置場と化していた。
After
△3×9mの明るく開放的なLDK
△家族が集まるリビングは南面に。北欧家具をイメージした巻戸と木取っ手がデザインされたTVボード。
△ぐるっと1周回れるコンパクトなスクエアキッチン。
△家の中心に置くので、脚付きのデザイン・モールテックス天板で、家具のような佇まいに。
△キッチンはアッシュ材のアイランドキッチン(外L字型)、背面は扉をつけて家電や食器を収納。
△作業台はコンパクトながらも、調理や配膳に必要なスペースはしっかり確保。
△「コンロに立てば家中を見渡せて、家族の気配が感じらます。また、横長のキッチンよりも作業中の家族との距離が近くなり、顔が見えて楽しいです。」
△脚つきのキッチンのため、お掃除ロボットもスイスイ
△キッチン横にユーティリティーを設け、冷蔵庫・洗濯室・クローゼットなど生活感があるモノを集約。
△キッチンの奥(ロフト下)のスペースを子どもたちの勉強部屋に。
△ロフトを作り、家族4人分の布団を敷いて寝室として使用。ロフトの窓から
△「キッチンが家の中心にあって、どこにいても人の気配が感じられて、すごくいいなと思います」
△玄関入って左のアーチの扉をくぐると和室
△チークのシューズクローゼット
RENOVATION 06
戸建てリノベーション
築年数:60年
家族構成:夫婦+子ども2人
竣工年月:2017年10月
プランニング:sync-furniture
※内覧可能です。お問合せ下さい。(※事前申し込み必要)
▷キッチン・テレビボードの詳細はこちら[ HOUSE81 ]