待つこと1時間。
Tønder行きの列車が到着しました。
エメラルドグリーンのARRIVAっていう列車。
特徴的なのはこの大きな窓。
広大でのどかなデンマークの大地をすっぽり切り取るかの様な窓。
この列車に揺られ約1時間。ようやくTønderに到着です。
12時半ころ到着なので、5時間もかかってしまった。。。
(乗り違えてなければ4時間くらいの予定だったのに)
駅から10分ほど歩くと、見えてきました!給水塔!
ウェグナー氏の伝記的な絵本。「ハンスといす そしてせかい」に登場する給水塔です。
このウェグナー美術館は1995年にオープン。
1902年につくられた給水塔を改修して設けられたそうで、”ウェグナー美術館”という名も通称だそうです。
とりあえず、「昼飯だ!」とバッグから取り出したのは、ホテルの朝食で作ったサンドウィッチ。
そんなに食費にお金を掛けていられません。節約、節約。
ただ、喉は渇いたから水でも買ってくるかと向かいのホテルに隣接しているレストランに買いに行くと、
店員に「冷えてるのと、冷えてないのどっちだ?」と聞かれ、
東洋人:「おいおい、この陽気だぜ、この汗みえねーのか?冷えてるのにきまってるだろ?」
店員:「何本?」
東洋人:「3人だから3本だ」
店員:「1本50krだから、3本で150krです。」
東洋人:「ほい、ほい、150krね。。。って150kr(¥3000)!!」
店員:「ええ、150kr」
東洋人:「(ここで引いたら東洋人はチキンヤローだって言われちまう。)くらえ!150kr(泣)」
横にいたオッサン:「That’s DENMARK (ニヤリ)」
ニヤリじゃねーよ。食費浮かすためにこっちはホテルの朝食、こっそりパッキングしてきてんのに、
水に1000円払ってたら意味ねーだろが!
とは言えず、「デンマーク恐るべしやな」とかブツブツ言いながら、
超高級な水でしなしなのサンドウィッチをほおばるしかないのでした。
さて、気を取り直して、給水塔に隣接してあるトゥナーミュージアムで、
ウェグナー生誕100年の記念展示をしていたのでそちらから見学です。
ウェグナーの作業台と道具箱(壁掛け)。
木屑が散らばってて妙にリアル。本物なのかな?
図面や、試作中のテストピースなど、興味深い展示が多数ありました。
気になったのは、このミュージアムの床!
木片を木口方向でブロックのように敷き詰めてあります。
ものすごく大変そうですが、これがすごくいい!
小さなスペースなら作れそうだな~なんて考えたりしてました。
もちろん、展示にも釘付けでしたよ。
ここではお見せできないくらい、舐めるように見てきました。
(一部はこっそり採寸しながら。。。)
珍しいウェグナーデザインのベッドや、システム収納もありました。
いよいよ給水塔を昇ります。
8層7階建ての各フロアにウェグナーの代表作が図面や資料と共に並べられています。
配置はウェグナー本人と娘さんのマリアンヌさんが手掛けたそう。
お決まりのフォールディングチェアをフォールディングしたり、
お決まりのポーズをとったり。
「ちょっと当たりが高いね。。」とか、えらそうに評論会を開いたり。
そして、いよいよ最上階。
大きな天窓からは気持ちよい風が吹き込んでいます。
そしてそこには、この給水塔のミュージアムの為にウェグナーと娘マリアンヌさんがデザインした会議テーブルとそれを囲む代表作「ザ・チェア」が。
もう圧巻です。
周りは360度、トゥナーの街並みを見渡すことが出来ます。
3人で見たこの景色は一生忘れないでしょう。
給水塔を後にし、向かったのはトゥナーの中心部、そしてウェグナーの生まれた家です。
トゥナーはドイツ国境の近くにあり、ドイツから買い物に来る人も多いそうです。
目印は大きな教会。もう生家は目前。
教会の前の通りのこの白い家。これがウェグナーの生まれた家!
改装され当時の面影は無いようですが、紛れも無くここから1人の偉大な職人のストーリーは始まったのです。
デンマークの住宅、コペンハーゲンのアパートメントもそうですが、
裏に回ると気持ちいい中庭やパティオが広がっていることが多い。
ウェグナーの生家の裏にも気持ちのいい空間がありました。
偉大な職人の歴史に触れ、トゥナーを満喫した後に残ってるのはそう、およそ4時間の移動。
帰りはグッタリ、ぐっすりでした。
コペンハーゲンについたのは10時すぎ。
お昼のこともあったので、夜は絶対節約だと、スーパーへ。
デンマークの買い物カゴは店内を引きずってまわります。
今回、ホテルにポットがなく、カップヌードルという手段が使えません。
お湯、レンジを使わなくていいモノとなると、こっちではそんなに選択肢が無い。。
日本みたいに惣菜なんか無いに等しい。
結局、生野菜、ドレッシング、蒸した鶏、枝豆(日本からの輸入みたい。人気あるそうです)、バナナ、そしてビール。
寂しい夕食になりました。。
4日目もメインイベントの一つ、PP Møbler社の工場見学です!